ポケモン・アンド・ニンジャスレイヤー

ポケモンとか忍殺など雑多に。

ニンジャのススメ

突然ですが質問です。
まだ映画スターウォーズを観たことが無い人に、貴方はどのエピソードから身始めるべきだと薦めますか?

A 公開された順に観ようぜ!エピソード4
B 物語の始めから観ようぜ!エピソード1
C いきなり最新の観ようぜ!エピソード7

おおよそ選択肢はこの3つに絞られるはずですが、この中であれば基本的にどれも間違いじゃないと思います。
ですがエピソード1の時点でジェダイとかフォースとか結構歴史を重ねていますし、そもそもスターウォーズの物語は冒頭の予告で7割くらい終わるので気にしなくて良いと思います。


この私、マグロニンジャが気に入っているサイバーパンク小説ニンジャスレイヤーも、割と時系列が行ったり来たりします。

最初に公開されたゼロ・トレラント・サンスイからして『これまでのあらすじ』から始まり、読者の知らない所でイクエイションなるニンジャが倒されています。
連載が進むにつれ時系列が明らかになったり、作中の微かな描写から時系列を特定する楽しみは醍醐味のひとつですが、これから読もうという方にとっては帰っパ(注釈:雰囲気に怯え、帰ってパラッパラッパーをしたくなること)されかねない事態。

そこで今回は、まだニンジャスレイヤーをちゃんと読んだことない方にオススメしたい話を紹介したいと思います。



『デストロイ・ザ・ショーギ・バスタード』

ニンジャスレイヤーの相棒ナンシー・リーが、ソウカイヤの闇カジノでヘマして捕まっちまった!
ナンシーやソウカイヤの情報を入手すべく闇カジノに乗り込んだニンジャスレイヤーは、闇カジノの胴元ニンジャとアドバンスドショーギを行うことに!

あらすじやtogetterまとめなど
2014年も秋、第3部も佳境に入ったところに突如始まった第1部エピソード。
敵ニンジャのマタドールだけでなく、内なるソウルであるナラクとの壮絶なイクサ、飼い慣らされたリアルヤクザと造られた生命であるクローンヤクザとのダイス勝負、濃密なカラテ描写。
ニンジャとモータル(注釈:ニンジャでない人間の総称)の活躍がバランス良く描かれ、ニンジャスレイヤーという作品を象徴する中編です。
この話はアニメ化もされてますが、色々とネジ切れた編集をされているので覚悟しておいてください。



『マーメイド・フロム・ブラックウォーター』

とある陰謀と好奇心から生み出された、オイランドロイド(注釈:作中世界における女性型アンドロイドの名称)のエトコよ!
あれがオヌシの大切なものか。ならばオヌシの目の前で引き裂き、殺す!

あらすじやtogetterまとめ
ヒトとAIとの関係を通じて、自我の在り処について斬り込んだSF中編です。
エトコを組み立てた自閉症気味の男カキオもさることながら、敵ニンジャであるデスナイトという存在が、二重三重と物語に絡む様は圧巻。
今後の伏線もあちこちに散りばめられ、ニンジャスレイヤーの世界観を垣間見ることができる貴重なエピソード。
記憶をリフレインしたニンジャスレイヤーの怒りもすごいです。切れ味でなく質量で叩き潰すような鈍器めいた罵倒は、どこか虚しさ漂うアトモスフィアに覆われています。



『マスカレイド・オブ・ニンジャ』

アイヤー!?ニンジャなのにカンフーなんで!?
そこは多様性、香港映画のアトモスフィアを楽しもうぜ!

あらすじやtogetterまとめ
2015年秋に掲載された最近のエピソードですが、ニンジャスレイヤー以外みんな新規キャラばかりなので問題なし!
売り出し中のアクション俳優ジェット・ヤマガタの生き様、謎に包まれたニンジャソウル、先の読めないストーリーに一喜一憂しよう!

余談ですが、ニンジャスレイヤーという小説は、多くの作品を下敷きにして形成されています。
普段はブレードランナーニューロマンサーなどサイバーパンクを下敷きにしてますが、今回は香港映画を下敷きにしたため、まだ読み慣れていない方でも気軽に楽しめることでしょう。



今回はここまで、次はもう少し慣れた方向けの感想などを書いていきます。